台鉄の特急に相当する列車は自強號(繁体字の表記)という名称です。
「自強」というのはJRの特急の愛称とはまた違うものらしく、wikiによれば「1971年に中華民国政府が国際連合を脱退した際のスローガン(莊敬自強 處變不驚)に由来する」ものとのことです。
<チケット>PowerShot
このように、チケットにも表記されます。
普通は窓口に出向いてチケットを購入するわけですが、行き先を告げる、あるいは行き先をメモして見せるなどの方法で、買うことができます。そして、窓口での購入の場合、たいていはその時点での最も早く到着する列車(空席があれば)のチケットが出てきます。
例えば、台北ー新竹、高雄ー台南など比較的短距離でも自強號に当たる可能性が高いです。それだけ、頻発しているということですね。
もちろん、特急料金と指定席料金が上乗せされるので、少し高くなりますが、普通運賃と比較してもそれほど懐が痛むことはありません。
実際に乗車すると、途中の駅に結構止まります。
また、自強號をはじめ優等列車に悠遊卡などのICカードも使用可能、つまり日本でSuicaやPASMOでそのまま特急に乗るようなものですが、できるのだそうです。どうやって料金を引き落としていくのかよくわからないのですが。ただし、この場合は無座、席が指定されないことになっていて、空いている席にしか座ることができません。
普悠瑪號
<普悠瑪號>PowerShot
こちらは2013年から導入された普悠瑪(プユマ)號です。これも、自強號の一種で、名称は募集によるものです。先住民族、プユマ族から来ています。
TEMU2000型という形式の日本車輛製造という会社が作った、振り子式電車です。カーブでスピードを落とさず走ることができ、地形の厳しい台湾東海岸向けに作られた車両です。
かつては東海岸の東部幹線だけに投入されていましたが、南廻線が2020年に電化されたため、西部幹線にも乗り入れるようになりました。
前回、高雄から台南まで窓口でチケットを購入したら、たまたまですが、普悠瑪號に乗ることができました。
なお、普悠瑪號は悠遊卡などのICカードでは乗車できないそうです。
<車内>PowerShot
軌道が日本のJR在来線と同じですから、中央通路を挟んで2席ずつです。でも、シートピッチが広く、余裕で足が組めます。足元に荷物も置けますね。
テーブルもあって、ドリンクホルダーも付きます。ないのはUSBの充電ソケット、またはコンセントくらいでしょうかね。
気動車の自強號
<かつてあった気動車の自強號>K-7/DA21mm
南廻線(台東ー枋寮)が電化されてない時に、乗った自強號はもちろん、気動車でした。
現在は台湾を一周するルートがすべて電化されたため、お役御免でローカル線に投入されているかもしれません。
<車内>GR DIGITAL
この車両は中央部分の丸い仕切りが特徴です。
シートにかかっているのはマスコットである、太魯閣のオーベアです。ちょっとくまモンに似てますが。このマスコットは他の自強號にも採用されています。
太魯閣號
また、未乗車ですが、太魯閣號というやはり東部幹線を走る自強號もあり、普悠瑪號よりも1世代前の振り子式電車です。TEMU1000型という車両だそうで、普悠瑪號に酷似しています。製造は日立製作所とのことです。
太魯閣號もICカードでは乗車不可となってます。
ところで、チケット購入の方法はもうひとつあって、自動券売機から入手するものです。慣れると簡単ですが、手順はちょっとややこしいです。
続きます。