Cafe de Castella Annex

旅とカメラとエトセトラ

タイヤイ族の寺院

チェンマイの寺(9)Wat Papao

昨年10月にチェンマイを訪れました。チェンマイは日本で例えるなら、京都のようなところで、非常に寺院が多いです。

☆いきなり「チェンマイの寺(9)」から始まるのですが、これは以前のblogで(1)から(8)までを記事にしていたからです。記事の最後に、それぞれのリンクを付けておきますので、よろしかったらご覧ください。また、それぞれにコメントなどいただけると大変嬉しいです。

<レンガ造りのチェディ>KP/DA18-50mm

ロケーションほぼ正方形のチェンマイ旧市街の東北部のちょっと外側にあります。

ターペー門から徒歩で15分程度のところですね。

 

ところで、タイヤイ族とは?

ミャンマーで「シャン族」と呼ばれる人たちです。ミャンマーの東北部、タイ、ラオス、中国と接する地域が「シャン州」で、シャン州を中心に居住する民族ですね。

「シャン」という呼称ですが、「タイ」の以前の国名、「シャム」から来ているといわれています。また、民族的にも現在のタイで大部分を占める小タイ族あるいはシャム人と同系列の民族ですね。

<苔むした感じ>KP/DA18-50mm

チェンマイの寺院は押しなべて古い時代のものが多いですが、ワット パーパオは1883年の建立なのだとか。でも、どの寺院よりも古びて見えます。

また、チェンマイの寺院は金色を強調させたような装飾が多く、ここは非常にシンプルに見えます。

<ワット プラシン>KP/DA18-50mm

ワット プラシンの目にもまぶしい黄金のチェディですが、2005年と2008年に訪れた時には、こんな感じではなく石に漆喰を塗ったものでした。

その後、黄金色のプレートを被せたのか、それとも自分が訪れた時だけメンテの時期だったのか。

<ワット チェンマン>KP/DA18-50mm

また、ワット チェンマンのような石造りのチェディでも、少しは金色の装飾は施されているし、下部の部分にせよ、漆喰をある程度は塗りなおし、綺麗に見せるような工夫はしています。

ですが、ワット パーパオは非常にシンプルです。

<わずかに漆喰の跡>KP/DA18-50mm

歴史が浅い寺院でありながら、全体的に古びて見えてしまうのはひとえにお金がないからだと思われます。

<付属の学校>KP/DA18-50mm

でも、境内に学校があるんですよね。

でも、ここは日本の援助で建てられたものらしいです。

チェンマイは寺院の数も多いですが、その境内にある学校もかなり多いです。ほとんどは、規模の大きな寺院であり、登下校の際には保護者がクルマで送迎を行い、渋滞が発生するほど。

タイの教育システム、特に小中学校の区分が公立なのか私立なのか不明瞭なところがあります。でも、境内に学校があるとなると、日本人の発想からすると私立ということになりますが、その点があいまいですね。

ワット パーパオのこの学校はタイヤイ族の子供にタイ語を教えるものだそうです。

<チェディ>KP/DA18-50mm

結構早足で見て回ったので、あまり写真は撮れていません。

祭りのときにはチェンマイ中からタイヤイ族が押し寄せるそうです。

また、この裏手にはタイヤイ料理(シャン料理)の食堂もあるとか。

今回の記事は

chiangmai43.com

chiangmai-life.net

を参考にさせていただきました。

自分の過去記事、チェンマイの寺シリーズはこちら

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

castellamoon.cocolog-nifty.com

長くなりました。

チェンマイの寺シリーズ、もう少し続けます。

台鉄(3)區間車とローカル線

台鉄の列車紹介最終回です。

運賃だけで特別な料金がかからない列車が區間車になります。いうならば、各駅停車ですが。

とはいえ、現在ではすべての區間車にもエアコンが付いているとのことです。

沙崙線

<EMU600型電車>K-7/DA16-50mm

區間車に初めて乗ったのは、高鐵で台北から台南に行った時です。

高鐵台南駅は台南の中心部から離れた場所にあり、台南中心部に向かうために、接続する沙崙線を利用しました。

沙崙線は全長わずか5.3km、所要時間20分という短い路線です。高鐵台南駅に接続する沙崙駅と台南駅を含めて駅はわずかに4つのみです。

<チケット>GR DIGITAL

日本でも近距離であればICカードを使うことが普通で、この手の切符にお目にかかることは少なくなってきたと思います。

2012年の時点では日本の切符と同じサイズのものが出てきました。2023年の時点では、券売機でも一回り大きなものが出てきます。優等列車のチケットと同じサイズでどうやら統一されたようです。

<現在のチケット>PowerShot

ちなみに、チケットですが、以前は有人改札を出るとき、当たり前ですが回収されてしまいました。

これを記念に残したい場合、使用済みの切符に駅のスタンプを押してもらうと、これがもらえました。このスタンプですが、仕事などでの旅費申請に使われていたといわれています。

昨年のことですが、今でもそうなのかと思い、改札でスタンプを押すしぐさを見せて押してもらっていました。最初のうちは。ですが、台鉄でも改札の自動化が進み、ほとんどの駅では自動改札になっています。しかも、使用済みの切符は回収されることなく、また戻ってくるのです。便利になったものです。

集集線

<DRC1000型気動車>E-M10 Mark3/ED14-42mm

台湾中部の二水ー車埕間を結ぶローカル線が集集線です。

この地域は台湾の穀倉地帯とも呼ばれますが、1999年に起きた921大地震震源地でもあります。終点車埕は行き止まりで、その先には日月潭があるくらい。

電化されてない路線で、このような気動車が1日に数本走るだけです。しかも、2021年のトンネル損傷により、集集ー車埕間はいまだに不通となっています。

<車内>E-M10 Mark3/ED14-42mm

トイレも備わる車両です。ビニール張りのロングシートで、つり革もある通勤型ですが、こんな具合なのでほぼ座ることができます。

5月でしたが、エアコンがギンギンに効いていました。なお、台鉄では普快車というのンエアコンの客車が廃止になったため、どの線に乗ってもエアコンが備わっています。

<車掌のお仕事>E-M10 Mark3/ED14-42mm

また、この列車に限らず、台鉄の區間車ではドア開閉は1両ごとに車掌が車内で操作します。

そして、集集線は単線のため、タブレット交換も行われますが、これも車掌の仕事ですね。

内灣線

<終点内灣駅のDRC1000型気動車>E-M10 Mark3/ED14-42mm

内灣線は新竹ー内灣を結ぶやはり盲腸線です。もともと、石灰、木材、セメントなどを運ぶ目的で敷設されました。

当然、全線が単線で非電化でした。

しかし、高鐵新竹駅と台鉄新竹駅を結ぶ、六家線(六家ー竹中)が開業し、竹中ー新竹間も複線化および電化されました。

<新竹駅>E-M10 Mark3/ED14-42mm

そのため、新竹を出発する列車は沙崙線と同様の電車がそのまま六家まで行きます。

竹中駅PowerShot

そして、内灣方面に向かう乗客は、竹中で乗り換えることになります。

画像の右側が内灣方面。左側が六家方面です。なぜか、内灣方面にも架線が少しだけ伸びているのですが。

本来の内灣線の気動車は竹中よりも新竹側にある車庫からやってきます。

<イノシシ肉のソーセージ>E-M10 Mark3/ED14-42mm

終点の内灣には内灣老街があり、射的屋があったり、このような屋台もあります。

以前はもっと鄙びた感じだったようですが、ちょっと俗化した観光地となっています。比較的乗客も多く、集集線のように寂しい感じはありません。

台湾人も昔懐かしい感じには惹かれるものがあるようで、列車を利用しなくとも、自家用車やバスでやってくる人もかなりいました。

平渓線

<瑞芳駅>E-M10 Mark3/ED14-42mm

平渓線は瑞芳と菁桐を結ぶ単線、非電化の盲腸線です。

おそらく、ローカル線としては台鉄の中で最も乗客の多い路線だと思われます。

<車内>E-M10 Mark3/ED14-42mm

それは、途中の十分というところがやはりレトロさに満ちているからで、この乗客の大半が十分で下車しました。

<菁桐駅>PowerShot

終点の菁桐もなかなかレトロさを醸し出しているところで、内灣や十分よりも観光客がぐっと少なくなるので、おススメかもしれません。

また、平渓線の沿線では、願い事を書いたランタンを飛ばすことが台湾人の間でははやってます。

<菁桐老街>PowerShot

ただ、平渓線の本数が少ないため、あまりゆっくりとみている暇はないのかも。

ワタクシは午前に基隆を観光したので、あまり時間がなく、結局乗ってきたディーゼルカーに再び乗り込み、十分も下車しませんでした。

瑞芳からはかつて金で栄えた九份もあるので、台北からやってくる場合は朝早く出て、じっくり時間を使ったほうがいいと思います。

なお、使用している車両は集集線や内灣線と同じでした。

盲腸線としてはやはり瑞芳から深澳線という路線も海方向に伸びています。

<EMU800型電車>PowerShot

現在のところ、この車両が區間車では最新型になるようです。

主に、西部幹線などに投入されています。

また、自強號用の気動車が不要になったので、クロスシート仕様のままどこかの區間車で利用されているかもしれません。かつて南廻線の電化が完了していなかった頃、クロスシートのままの區間車に乗ったことがあります。

一部のローカル線以外もはや気動車はいらないし、新型の電車も入ってきているので、かつての車両が大量に残っているはず。これの行き先はどうなることでしょうか。

なお、日本のJRや私鉄、東京メトロなどの車両はタイやインドネシアで活躍しているんですよね。「台湾のお古」ということが国際的に微妙なところですね。大陸との関係を考えると。悩ましい東南アジアの鉄道事情です。

台鉄についてはこれで終わります。

台鉄(2)莒光號と區間快

台鉄の優等列車の続きです。

<莒光號>K-7/DA16-50mm

台鉄のもうひとつの優等列車が莒光號になります。

日本のJRで例えると、急行ということになります。

名称の由来ですが、蒋介石の訓示「母忘在莒」「光復大陸」によるとのことです。

莒光號は自強號よりも早く誕生しました。画像を見るとわかると思いますが、機関車が客車を牽引する編成です。自強號が誕生したことで、第一優等列車から第二優等列車に実質格下げになりました。

<車内>K-7/DA16-50mm

客車ではありますが、エアコンも効いてますし、自強號同様に足元も広々。フットレストまであって、間違いなく飛行機のエコノミークラス…いや、ビジネスクラス以上の居住性があります。

<検札>K-7/DA16-50mm

10年以上前の画像です。当時はきちんと検札を行っていました。もちろん、自強號も検察は行われていました。

ですが、昨年高雄から台北までちょこちょこと自強號を乗り継いだ時は、検札はありませんでした。これは、ICカードの利用が可能になったことと関係するのかもしれません。

さて、台鉄の時刻表から莒光號は徐々に姿を消しつつあります。1日に走っているのは数本という有様です。どうやら、今年、2024年から段階的に減らしていき、将来的には廃止になるようです。

<チケット>GR DIGITAL

現在とは形の異なるチケットです。「無座」となっています。つまり、指定席ではないということで、空いた座席が「あれば」座ってもよいというチケットです。

この時はたまたま座ることができましたが。

<新登場の區間快>PowerShot

莒光號が置き換わるのはこのタイプの列車になるとのことです。

ライトグリーンの帯が入ったステンレス車両。「區間快」です。日本風に書くと、「区間快」となります。

區間車といわれるのが台鉄での各駅停車に相当し、運賃のみで利用できます。その快速版ということになりますか。

<車内>PowerShot

久しぶりの台湾でしたが、以前にはなかった種別の列車です。当初、特別料金がかかるのかと思いましたが、西部幹線ではかなり走っていて、しかも結構遠くまで行きます。

しかも新しいので、気分はいいです。座席はクロスシートロングシートの混在で、日本で例えるならば、横須賀線湘南新宿ライン宇都宮線などのタイプでしょうか。

完全な各駅停車ではなく、しかも割と遠くまで走り、しかもそれほど混雑しないとなれば、ちょっとした移動だけならば普通切符で利用できるので、利用価値はかなりあるんじゃないでしょうか。

台鉄についてはあと1回記事をアップします。

台鉄(1)自強號

台鉄の特急に相当する列車は自強號繁体字の表記)という名称です。

嘉義駅にて>PowerShot

「自強」というのはJRの特急の愛称とはまた違うものらしく、wikiによれば「1971年に中華民国政府が国際連合を脱退した際のスローガン(莊敬自強 處變不驚)に由来する」ものとのことです。

<チケット>PowerShot

このように、チケットにも表記されます。

普通は窓口に出向いてチケットを購入するわけですが、行き先を告げる、あるいは行き先をメモして見せるなどの方法で、買うことができます。そして、窓口での購入の場合、たいていはその時点での最も早く到着する列車(空席があれば)のチケットが出てきます。

例えば、台北ー新竹、高雄ー台南など比較的短距離でも自強號に当たる可能性が高いです。それだけ、頻発しているということですね。

もちろん、特急料金と指定席料金が上乗せされるので、少し高くなりますが、普通運賃と比較してもそれほど懐が痛むことはありません。

実際に乗車すると、途中の駅に結構止まります。

また、自強號をはじめ優等列車に悠遊卡などのICカードも使用可能、つまり日本でSuicaPASMOでそのまま特急に乗るようなものですが、できるのだそうです。どうやって料金を引き落としていくのかよくわからないのですが。ただし、この場合は無座、席が指定されないことになっていて、空いている席にしか座ることができません。

普悠瑪號

<普悠瑪號>PowerShot

こちらは2013年から導入された普悠瑪(プユマ)號です。これも、自強號の一種で、名称は募集によるものです。先住民族プユマ族から来ています。

TEMU2000型という形式の日本車輛製造という会社が作った、振り子式電車です。カーブでスピードを落とさず走ることができ、地形の厳しい台湾東海岸向けに作られた車両です。

かつては東海岸の東部幹線だけに投入されていましたが、南廻線が2020年に電化されたため、西部幹線にも乗り入れるようになりました。

前回、高雄から台南まで窓口でチケットを購入したら、たまたまですが、普悠瑪號に乗ることができました。

なお、普悠瑪號は悠遊卡などのICカードでは乗車できないそうです。

<車内>PowerShot

軌道が日本のJR在来線と同じですから、中央通路を挟んで2席ずつです。でも、シートピッチが広く、余裕で足が組めます。足元に荷物も置けますね。

テーブルもあって、ドリンクホルダーも付きます。ないのはUSBの充電ソケット、またはコンセントくらいでしょうかね。

気動車の自強號

<かつてあった気動車の自強號>K-7/DA21mm

南廻線(台東ー枋寮)が電化されてない時に、乗った自強號はもちろん、気動車でした。

現在は台湾を一周するルートがすべて電化されたため、お役御免でローカル線に投入されているかもしれません。

<車内>GR DIGITAL

この車両は中央部分の丸い仕切りが特徴です。

シートにかかっているのはマスコットである、太魯閣のオーベアです。ちょっとくまモンに似てますが。このマスコットは他の自強號にも採用されています。

太魯閣號

また、未乗車ですが、太魯閣號というやはり東部幹線を走る自強號もあり、普悠瑪號よりも1世代前の振り子式電車です。TEMU1000型という車両だそうで、普悠瑪號に酷似しています。製造は日立製作所とのことです。

太魯閣號もICカードでは乗車不可となってます。

ところで、チケット購入の方法はもうひとつあって、自動券売機から入手するものです。慣れると簡単ですが、手順はちょっとややこしいです。

続きます。

高鐵と台鐵

<自強號>K-7/DA16-50mm

台湾での移動となると、鉄道が便利です。

2007年1月にいわゆる、台湾新幹線台灣高速鐵路(通称「高鐵」)が開業し、南港ー左榮間を運行しています。ですが、なんといってもかなり高額な料金設定なんです。

台湾新幹線>K-7/DA16-50mm

2023年5月の時点で、前日予約の普通車両指定席、高鐵台北ー左榮(高雄市)の料金は1431元。これは時間帯によって変わってくると思いますが、当時のレートで6500円弱になります。

ただし、90分あまりで到着してしまうというメリットがありますが。

同じ区間を臺灣鐵路管理局(台鉄)の特急で行くとなると5時間ほどかかります。個人的には5時間程度の移動ならばありなんじゃないかと思ってます。でも台鉄と高鐵は時と場合によって使い分けるというのがいいんでしょうね。

<かつての台東駅>K-7/DA21mm

高鐵のデメリットとしては、台北ー左榮の間の駅がほとんど台鉄の駅と離れたところに作られ、接続がよくないんです。台鉄と接した駅は台北、板橋、左榮(台鉄新左榮)だけです。

ただ、高鐵と台鉄を結ぶ台鉄の新路線を開業させるなど、その点の乗客サービスは我が国以上だと思います。

日本で新幹線を新設すると、在来線はほぼ第三セクターに移管され、地方の新幹線駅はとんでもないところに作られたりしますよね。台湾では高鐵が通っていても台鉄の路線が途切れることはないのですね。

また、高鐵は台湾の東海岸には通っていませんので、これまで通りに台鉄がどうしても必要なのです。

<駅弁>GR DIGITAL

高鐵では車内販売もたまに通りかかるのですが、めいっぱい乗っても90分あまりですから、コンビニでちょっとしたものを仕入れて乗り込むくらいがいいでしょう。

台鉄は駅売りの弁当があるんです。高鐵もないわけではありませんが、数は少ないです。

<弁当の中身>GR DIGITAL

開けてみると見事に茶色い弁当です。中央にスペアリブがどーんとのってますが、これは台湾でもよく食べられる排骨。排骨便當というものですね。

ちなみに、「便當」とは日本語の「弁当」の発音に文字を当てたもので、そのまま「べんとう」と読みます。

台湾の言葉には「おじさん」「おばさん」など日本語の意味とまったく同じ発音で話されるものもいくつかあります。

<進化した台鉄便當>PowerShot

同じ台鉄便當の拝骨でも、台北で購入したのはこんなタイプでした。

販売所にはかなりの列ができていて、鉄道利用者でもなさそうな人も多数。オフィスや自宅で食べる人も結構いると思いました。

まあ、コンビニにも弁当はあるんだろうけど。やはり、ノスタルジックな昔ながらの弁当がいいんでしょうねえ。

続きます。

西螺の延平老街は醤油の街並み

斗六の3日目。

いよいよ、西螺に向かうことにします。アクセスは斗六駅(後站=メインの出口ではないほうという意味かと)にある台西客運バスでやはり小1時間です。

<麺線>PowerShot

到着して軽くいただいたのが麺線です。そうめんのような細い麺にとろみをつけたものです。

具は大腸(豚肉の内臓)です。これはスープ麺ですが、炒めた麺線もあります。ちなみに中華圏ですので、「麺」と表記されれば小麦粉から作ったものになります。

タイのクイッティオみたいにコメから作られたものは、「粉」とか「條」の表記になります。

個人的にはスープの麺線は大好きです。大腸は臭みがありませんが、モツのコリコリ感があって(それでも柔らかく煮込まれてます)うまいです。また、小ぶりの牡蠣が入った麺線もいいですね。

そして、向かうのが延平街。

<醤油タウン>E-M10 Mark3/ED14-42mm

西螺は醤油で有名なところです。画像は丸荘醤油というメーカーで、台湾では一番有名らしいです。

そもそも、醤油って日本から持ち込まれた製品なのかと思ったら、日本の醤油とは少しだけ製法が異なり、台湾にももともとあった調味料みたいでした。創業者は台湾人です。

台湾にもともとあったと書きましたが、台湾在住の漢民族はすべて大陸にルーツがあるので、おそらくは福建省あたりから持ち込まれた調味料なんでしょう。

<大同醤油>E-M10 Mark3/ED14-42mm

別の醤油メーカーもあります。

<これまた別のメーカー>E-M10 Mark3/ED14-42mm

延平老街には少なくとも3つの醤油メーカーがあるようです。

あまり気にすることはなかったですが、斗六に着いて街中で丸荘醤油という看板を見たときにはちょっと感動しました。

ただ、雲林県以外で「醤油」という文字を見かけた記憶がないんだな。

<醤油ボトルのディスプレイ>E-M10 Mark3/ED14-42mm

その中でもやはり丸荘醤油は目立ってます。

店頭にこのような醤油のボトルのディスプレイを置いているのですが、それもいろいろあります。

<ディスプレイその2>E-M10 Mark3/ED14-42mm

また別のブランドですね。

<ディスプレイその3>E-M10 Mark3/ED14-42mm

ブランドも数種類あるということですね。

<醤油アイス>PowerShot

そして、ここで販売しているのが醤油アイスなのでした。1つ55元。

<カッチカチ>PowerShot

東海道新幹線で販売中止になってしまったアイス並みにガチガチに凍らせていました。

少し溶けるのを待っていましたが。お味はめちゃくちゃしょっぱいということはなく、アズキのような豆が入ってました。どちらかというと、シャーベットに近いです。

<2階の飾り>PowerShot

延平老街でも建物の上に飾りをつけたところがありました。

<市場跡>E-M10 Mark3/ED14-42mm

延平老街は斗六の太平老街と違い、日本人が関わって形成されたものではなさそうです。

ただ、丸荘醤油は日本統治時代に台湾総督府から醤油を調達されたみたいですね。

<屋根のある歩道>E-M10 Mark3/ED14-42mm

ほとんど観光客もいないようなところで、平日の午後とはいえ、ほぼ地元住人も出歩いていないような静かな老街でした。

輪タク>E-M10 Mark3/ED14-42mm

それでもこの老街全体が醤油メーカーを中心としてレトロさを作り出しているような感じがしました。

老街じたいは斗六の半分くらいのせいぜい300メートルほど。

いまや台湾のどこを巡っても稼働していないタイのサムローのような三輪自転車が何気に置いてあったりします。これも雰囲気づくりなんでしょうかね。

さて、虎尾と西螺なんですが、台鉄斗六駅からと高鐵雲林駅からはそれぞれのアクセスはいいようです。いずれもバスですが。

ただし、虎尾と西螺はかなり離れていて、バス便は皆無といっていいようです。

斗六に泊まりましたが、嘉義や彰化あたりに泊まって日帰りするという手もあると思います。

糖都、虎尾

台湾雲林県には斗六、虎尾、西螺という3つの都市があります。斗六が県庁所在地で、虎尾に法務局が置かれました。

雲林県の中心をどこに定めるかというときに意見が分かれ、県庁と法務局を分けることで落ち着いたとのことです。西螺には何も置かれていませんが。

<台糖虎尾製糖所>E-M10 Mark3/ED14-42mm

斗六から虎尾へ向かいます。台西客運というバスで小1時間。このバスは大きく迂回するルートをとったので、このくらいかかりましたが、ダイレクトに向かうバスだと30分くらいだと思います。

なお、訪れたのが日曜日だったため、バスの本数が減っていました。

虎尾には台湾精糖(台糖)の製糖所があり、12月下旬から3月にかけて、サトウキビを製糖所に搬入するために貨物列車を使っています。

かつての台湾ではそれぞれの製糖所に搬入・搬出するための路線が引かれ、その一部は旅客の扱いもしていました。この路線は台湾鐡道管理局(台鉄)には属さない台糖が自ら運営する私鉄のような存在でした。

軌間は2フィート6インチ、762mmという超ナローゲージとなります。ちなみに、台鉄は日本統治時代に敷設された鉄道がもとになっていますので、3フィート6インチの1067mmとなります。つまりは日本のJR在来線や主な私鉄と同じです。

<762mm軌道>E-M10 Mark3/ED14-42mm

さて、そんな台糖の鉄道ですが、現在はすべての路線で旅客の扱いはなくなり、一部の路線で観光列車を走らせているにすぎません。

そればかりかサトウキビの搬入はほとんどをトラックに置き換えられています。しかし、虎尾には12月下旬から3月までサトウキビを搬入する路線が台湾で唯一残っているのです。

これを見たくて虎尾を訪れたのですが、5月だったため、実際にサトウキビ列車は見ることはかないませんでしたが。

ちなみに、12月下旬から3月までという期間は台湾でも寒くなる時期で、この間がサトウキビの糖度が上がるのだそうです。

<製糖所前の踏切>E-M10 Mark3/ED14-42mm

虎尾のバス停から製糖所へ向かうと踏切が現れます。

とはいえ、この時期は列車が走らないので、クルマは一時停止もしません。

それにしても踏切の先は土砂で覆われていて、線路が埋まっているような状態です。これは、フィリピンかミャンマーの鉄道のような状態だなと思いました。どちらも乗ったことはないんですけど。

<製糖所への入口>E-M10 Mark3/ED14-42mm

踏切のすぐそばが製糖所となっています。

<製糖所の壁面>E-M10 Mark3/ED14-42mm

踏切から製糖所に沿った道を進みます。製糖所の壁にはかつての写真が埋め込まれています。

<旧虎尾駅>E-M10 Mark3/ED14-42mm

さらに歩いていくと、台糖の鉄道が営業していた時代の駅が現れました。

台湾は古いものをよく保存することが多いです。鉄道関連でいうと、台中の駅が高架化され、新駅舎になりましたが、旧駅舎も残されているそうです。もちろん、日本統治時代に作られた駅舎です。

<SL>E-M10 Mark3/ED14-42mm

駅舎の中は観光案内所兼土産物屋などになっていました。

ですが、切符売り場などの駅の設備などはそのまま残されていました。

そして、蒸気機関車も静態保存されていました。ナローゲージの線路が残されていますが、その先には…。

<虎尾鉄橋>E-M10 Mark3/ED14-42mm

鉄橋がありました。かつて、斗南方面へ向かっていた路線の鉄橋です。

ゲージも残っています。ここは歩いて渡ることができます。

さらには、日本時代の台糖の宿舎なども残っています。

バス停付近にも古い建物をリノベーションして使っているようなものもありました。それが、スタバだったり書店だったりしました。

この日はもうひとつの西螺に行くつもりでしたが、バス便がなく、翌日に行くことにしました。

続きます。